2022/05/24

クリンペライ



次の日もしみこちゃんときはぽは、夕刻の流れる車を眺めていた。
ねこはいい、どんなに破茶滅茶な奴でもこういう時を持つから。
人もそういう人が好きで。
夕日が落ちるのをずっと眺めている人をずっと眺めていた、うれしくて。

哀しくなりたくないのだ、だからいいものを見たい。

そして、意図した。意図することが全て。

クリンペライ。
生きてきてこれまで一度も発したことのない文字の並び。
ピアノを少しだけ弾ける者の意。
どれだけ聴いても拾い終わらない音の世界!

音楽とは猫以上に個人的なもので、誰かの文章で読んでいるうちが花で、
実際好みのものに当たることはそうそうない。

ところが時に当たることがあるのよね、だから楽しいの。

2022/05/23

海へ


ドアの前でわあわあやって開けてもらい、
ひとしきりあまえたらまた去っていく。


はみのあたらしい歌ができました。

     
思いがけず、海へ。
いつまでも波の音を聴いていられた。


砂浜を歩いたその時よりも、家に戻ってから、うれしさがこみあげてきた。
砂を踏みしめて歩いた感触が足の裏に残っていた。
これをずっと持っていられたら!

砂浜は、どこよりも地な気がした。海から上がって地。
波打ち際だけは地上で唯一、確かな気がした。


いかとアンチョビとオリーブの実を炒めたの、おいしかった。
オリーブは他との対比で初めてそのコクがわかるものだし、
アンチョビは今日も今日とて加熱によって消えゆくのだな。

2022/05/22

レッスン30、桃のパスタ


猫も深呼吸をするし、ため息だってつく。
知らなかったよね。


レッスン30、桃のパスタ。


わかっていることを引き出して、目の前に並べて、もう一度呑み込む作業。


私の本棚にあるのは実用書だけ。
物語は置いていない。物語は体験、通り過ぎるものだからさ。
ただ、何を実用書としているかというのがあって、
その辺りはごく個人的な。


きはぽとしみこちゃんがキッチンカウンターの上からずっと下界を見下ろしていて、
何が見えるのだろうとふと目線を同じにしてみたら、
夕刻に流れる車を見ているのだった。
2016年の9月、6階住まいの頃。
 

どうも肩が全て。朝は肩で決まる。起きた時に肩が軽いかどうか。

2022/05/20

チャンス

 

もう今は、猫を探しているわけでもないし、
ただ出掛けていって、ほくほくして帰ってくるだけ。

きらきらのブルーボトル。

チャンスがあり続ける世界。

みんな身から出た毛玉が大好き。

ヨーグルトで作るクリームチーズの再現力に感動。
水切りヨーグルト、レモン、ハチミツ、カルダモン。
特にカルダモンの役割がすごくって、加わった瞬間に存在を消して全体の中に溶け込む。
どういう融合をしたのか全くわからないことになっている。


2022/05/19

大自然

 



二度三度体勢を変え、自分に心地よい地点を探って身を落ち着ける。
見惚れてしまうな。
さらに寝返りを打つ時も、怠らずにもう一度探り出す。
本当に、することに無駄がない。これが大自然か。

妹がパートナーの誕生日に折りたたみ傘をあげたって言うから、
私も傘あげたことあるよって言ったら多分安心していた。
私だって同じよ。傘あげる人もいるんだなってお互い思っていた。

ギフトが届いて、バラのジャム、ダマスクローズのウォーター。
ダマスクローズは特別。
他のバラとも全然違う。
やっぱり焼き芋の匂い。好き。
効能とか二の次でいいから、保湿のほうは内側でやるから、
気のためにこれを使わせてほしい。

2022/05/18

イカブローチ


 誕生日にもらった、ブローチのコレクションボックス。



イカのブローチがあることに一年くらい気付かないでいたのよ。




2022/05/17

猫の下腹部の余分



クリーニングと後はあそびしかない。
あそびというのは、猫の下腹部の余分みたいなこと。




モーナが言った、クリーニングを知らなかったから命を落とした、ということを思う。
そういうことってあるのよ。
クリーニングを知らなかったら今死んでいた、という瞬間が日常的にある。




形も所作も何も奇跡の生き物。




大抵のお別れはしなくてもいいお別れだと、
私もそう思うな。




きんちゃくばかり作る。



味見をすると他が全て残りものになることから、
一流の料理人は味見をしないという話がアーユルヴェーダであって、
料理を味見しないで仕上げる実験中。
丹田でやったら、必ず落としどころはわかるはずなんだよね。

2022/05/13

青の引き出し

 



おさがりをお直しして着る。




もったいなくて後ろから拾い読みして、遂には全部目撃してしまうみたいな。




もう、どうだっていいな。
どれだけ不思議でもいい。
これは私の自由になる。




青の引き出し。
分類はあいまいにするのがポイント。




この先進んでいくと、しゃべることもなくなってくるのかなとも思うけれど、
一方でおしゃべりは調子が上がる一方。
内容は単調になるけれど、それでも名調子でいくらでもしゃべれてしまうね。




家の中で、すごくいい場所を見つけてびっくりしている。
今まで一度も見つけなかった。
これからはここでいろいろやっていく。




ねこは日中に、くたくたになるまであそばせろ。

2022/04/18

シンクロは当然に



シンクロは、偶然でなく必然でなく当然。


好きな曲が流れてきたから、本を探すふりしてスピーカーの下に入り、
この曲が終わるまで。
とりあえずその辺りにある本を適当に。
開いた本には、現在の地球での死者の扱いについて、
火葬にしろ土葬にしろその他全て、現行の方法は不自然なんだとあった。


音楽について書くのは難しい。一方で、だからこそいくらでも書ける。


本当にどれもヘンな曲。
あの人が望んだ最上級の賞賛。


世界は大なり小なり内輪ネタ。
内輪ネタが一番おもしろいもの。
その大きさを繰りながら、どれだけ楽しませるか。

2022/04/16

アンとマクロビ

 

ホ・オポノポノのサイトへ行くと、
日本には今これだけホ・オポノポノに関する本があります、
と銘打って本の紹介があるのがいい。
これだけあるので、お気に入りを見つけて存分に活用してくださいといっている。
ホ・オポノポノの本は実用書。

写真は箱に入れたらいい。

初めて音を出した瞬間の、世界の拡がりにびっくりした。

音楽でしかない。

これは単純にファンタジーなのでもないな、
もっと現実的なわくわく感があり、疾走感もある。

マクロビレストランの本棚にみる違和、「赤毛のアンの手作り絵本」。
バターにミルクに卵たっぷりのスコーン。
このカオスに何もかもがどうでもよくなって、すがすがしい気持ち。

スコーンはきっととてもおいしく焼き上がるし、
髪をダイしたらヘンな色になったので切ったらちんちくりんになって外に出られないから、
もうきれいな布で工作をするか、いつもと違う料理でも作るしかありません、
この本は終始こういった具合なのよ。

2022/04/15

境界線無し




レコードは音とノイズの境界がない、
CDだとそれがある、

だから、レコードはポータブルでも聴けるけれど、
CDはよい音で聴かないと意味がないって言っていた。

確信は魔法。

夜中に約2時間の大運動会。
本当にそろそろパターンを手に入れたい。
突然の皮切りまで、みんな寝る気だったわよね?

雑誌に救われてきたのでした。

それぞれがそれぞれの用意をしてきているねと思ったら、
ふと交差するある地点だけを取り上げて眺めることが、ましてや比べることも、
まるで無意味だと。