塩の芸術



2時間くらい、心から都市を楽しんだ。
都市もいいよね。
洗練されたものにはうれしくなる。
中途半端な都市と、中途半端な田舎にはかなしくなるから。
要は、本物しか、ってことなんだけれど。
本物の都市と本物の田舎が、本当に好き。

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帰宅するとはみが廊下をすべりながら駆け寄ってきて、
ごはんをあげると一心不乱に食べて、涙が出そうだった。


しみこちゃんがちょうどこちらを向いている時、
大口開けてあくびをするその途中まであくびだとわからなくて、
しみこちゃんが真っ赤な口を開けて笑ったように見えた。
そういうところがある、しみこちゃんは。


バッハをかけると、それまで走り回っていた3匹からきはぽだけ、
音源に一番近いアイロン台の上に陣取って、
うっとり聴き入り始めたと思ったらそのうち眠り始めた。
全くバッハなんだか、きはぽなんだか。
とにかくバッハなら、イカ耳にならないでうっとりしていた。


いつもの塩のカードが落ちた。


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