竜の玉























赤糸の結わえられた水色の玉を、
知っているという者が現れました。

名乗りを上げたのは、私の母でした。

聞いてみれば、竜が持っていた玉にそっくりだと言う。
竜が同じようなものを持っていたそれじゃないか、
と言うのね。

その話自体もよくわからなくて、
何だかぼうっとしてしまって、

私も随分といい加減だけれど、
上等だわ、この玉に相応しい、
と深く追求せずにそのままにしている。