香りを残す
音も映像も残さない。
私の残りの人生、これに費やすことを回避する形で。
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安心なのは、手順を追って進化するということ。
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ゆっくりしてください。
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これまで膝立ちだったところを全て、立ちに変えてきた。
膝立ちから片足を立て膝にして、次に立ち上がるのだが、
よろよろと立ち上がるのかなと思ったら、すっくと一気に立ち上がる。
準備はできている。
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意識だけは新しい、ということも特になかった日。
そういうものだよね。
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どんな花も地上を祝福している。
家の裏へ回ったら、緑の絨毯の上にももいろの花が散りばめられていて、
その上にみかんをどん、どんと落としてある。
一方で、砂利の合間を縫うぺんぺん草が、絵全体にかすみをかけている。
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ここ数日で、ゆっくりとしゃがむ、という技を急速に身につけた。
慎重に着地点を探って、安定が確保されてから、ゆっくりと片手を着いて、腰をおろす。
安定した場所が見つからなければ、何度でもやり直す。
全部、自分で見つけていく。
何ひとつとして教えていない。
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ゆっくりと腰をおろしたそのまるいせなか。
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砕いたいろんな形と大きさのかけらが入ったおやつのケース、
無意識に大きいほうのかたまりから見分けてつまんでいく。
大小つづらがあったなら、あっけなく大きいほうを選んでしまうだろう。
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♪「Sweet Child O' Mine」Guns N' Roses
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