真夜中のキッチンにて



真夜中のキッチンに、
宇宙服を着た猫3号きはぽが立っていた。


闇に目を凝らして見ると、
宇宙服は今夜空になったばかりの
みその入っていたプラスチック製の袋で、
以下は憶測で語れるその晩の経緯である。


その日もいつものように、
常習でキッチンに立ち寄ったきはぽ。
そこで見つけたのは、好物のみその残り香も新しいみそ袋。

内側にわずかに付着したみそをなめようと
袋に頭を突っ込んだところで
ぴっちりはまってしまい、
事態に混乱しつつもとりあえずは上体を起こし、
今、唯一できることといえば、
みそ、みそ、みそ、
みそをなめながら救助を待つこと!

そうして今なお、内側ではみそをなめ続けていたところ、
無事に救出されたといったところか。


実際、目の当たりにすると、
なかなかにぎょっとしてスペーシーな、
想像を絶する光景である。

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